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zoom RSS リチウムイオン電池とメモリー効果

<<   作成日時 : 2008/06/21 18:42  

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 今さら? 携帯のバッテリーが膨張していて驚いた!


リチウムイオン電池の前にも、充電ができるいわゆる二次電池はいくつかあった。乾電池で使われる、ニッケルカドミウム(ニッカド)電池や、同じく乾電池やパソコンで使われるニッケル水素電池などである。これらに比べ、リチウムイオン電池は、電池としての容量が大きく、ひとつの発電ユニット(セル)あたりでも3.6Vと、それまでの電池と比べ3倍ほど高い電圧を発生する。これにより、例えばパソコンで利用するなら、より長時間の駆動が可能になり、携帯なら、いっそうの小型化に寄与してきた。また、充放電を繰り返すと発生する、電圧が低下する「メモリ効果」が原理的にはなく、性能低下も少ない。

 半面、リチウムイオン電池は充放電の管理が難しく、温度、電圧、電流などを細かにコントロールして充放電する必要がある。それを守らないとどうなるかというと、簡単にいって発火するのだ。

難しくいうと、リチウムイオン電池に利用されるリチウムという物質は、水と反応すると水素(=燃えやすい、簡単に爆発する)を発生するので危ない。そのため水ではなく有機溶剤を電解液に使用している。これが高電圧を発生する要でもあるのだが、過充電を行なうと、負極に電解液中に溶けたリチウムイオンがくっつきすぎて、金属リチウムとして成長する。これが針みたいな役割をはたし、負極と正極の間にあるセパレーターと呼ばれる絶縁シートを突き破り短絡(ショート)してしまう。すると当然そこで発熱が起こり、正極のリチウムを含んだリチウム金属酸化物の結晶が崩壊。次々にリチウムを放出する“熱暴走”と呼ばれる事態に発展する。まるで臨界突破のようなイメージだ。悪いことに、高電圧をもたらしてくれた有機溶剤というのはシンナーに代表されるように、よく揮発し、よく爆発する性質をもつから、さあたいへん。リチウム金属酸化物は酸化物なので、崩壊すると酸素を放出するらしいし。さあ、これで役者はそろった、5秒前。4、3……。

 と、このように、リチウムイオン電池は、ルールを守らないで使うと、簡単に発火する。このため、リチウムイオン電池を使ったバッテリーユニットの中には、常に個々の電池の温度を監視するセンサーや、過電流監視センサーなどが組み込まれ、パソコンや携帯電話側、または充電器で充放電をコントロールするようになっている。これによりリチウムイオン電池はそうそう発火したりするものではないが、逆にいえば、製品付属のものでない充電器を使ったり、メーカー製でない電池を使うと、例えば中国でいくつか報道されていたような携帯電話の炎上、ということにもなりかねない。同様に、たとえ正しい充電方法をしていたとしても、バッテリーに衝撃を与えたり傷つけると、絶縁のセパレーターが破損してショートが発生。あるいは使用する温度条件によっては、それだけで熱暴走が発生する可能性も否定できない。メーカーが正しい充電法や使用法を勧めているのには、こんな理由がある。

なぜ、携帯電話のバッテリーが膨張するのかというと、ここまで見てきたように、使用状態や経年変化により、内部の電解液が気化したものと考えられる。ただし、それでイコールなんらかの事故につながるかというと、そうでもない。実は、例えば携帯電話の積層型バッテリーの場合、フィルムで電極とセパレーター、電解液を封じ込めている。内部の圧力が一定を超えると、フィルムの接合部が破断し、ガスが外部に放出されるという最終安全装置が備えられているからだ。

 また、かつて複数メーカーを巻き込んでのノートパソコン用バッテリーの大規模回収へと発展した、2006年のソニー製バッテリーの発火事件は、製造工程での金属混入が原因だった。金属がセパレーターを破りショートが発生し、前述のようなメカニズムが進行した。これをきっかけに、(社)電子情報技術産業協会(JEITA)などが、万が一の場合でも、電池やバッテリーユニットが破損しないような素材を採用するなどの対策を呼びかけるなど、安全対策は高まっている。

 一方、安全面は確保されたとしても、それでもリチウムイオン電池のトラブルは発生している。原因はいろいろあるようだが、なかには制御ソフトの不具合など、ユーザーに瑕疵がないケースもある。そもそも制御さえきちんと行なっていれば、リチウムイオン電池はそうそう充放電で劣化や膨張したりしないという話もある。その根本には、機器メーカーと電池メーカーのコミュニケーション不足があるとか、携帯の小型化のために制御機構の設計がおざなりにされているという声も聞こえてくる。

 電極などの改善で、今後、容量が数倍のリチウムイオン電池も登場してきそう。ユーザーとしては、同時に寿命の長い製品にも期待したいところだ。

 ドコモの場合、プレミアムクラブ(無料)へ加入していると、同一携帯を2年利用するごとに、バッテリーパックを1つもらえる特典がある。筆者の場合、そんなことはすっかり忘れていたので、拳を振り上げドコモショップへ向かったのだが、帰りは自分の携帯のぶんももらってホクホク顔であった。ので、皆さんも念のため確認してみるといい。ちなみに、携帯のバッテリーは、充放電を繰り返すとだんだん充電容量が少なくなり、最後にはフル充電の状態でも通話したとたんに電源が落ちる。これがバッテリーパックの寿命で、通常使用でだいたい2年ほどで寿命がくると言われている。



メモリー効果がないので、便利な電池と思っていましたが、知識を持っていないと扱いが怖い代物ですね。
ところで、「充電池=メモリー効果あり」と誤解している人も多いのではないでしょうか?

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